「デザイナーは絵が上手い」という定説について
やぁ、みなさんお元気ですか？
「やっぱ小顔じゃなきゃ」でお馴染みの
コギャル武中です。
以前、弊社の裏稼業について紹介したブログがありました。
みなさん覚えてますか？？
そちらでも少し触れましたが
弊社ではイラストレーションのお仕事も請けています。
しかし！！
その事実を知らない人たちにでも初対面で
「デザイナーをしています」
というと、みな口を揃えてこう言います。
『それじゃ絵がお上手なんですか？？』
いや、裏稼業ブログでも書きましたけどね
そういうことじゃないんですよ
デザイナーってね
別にイラスト描く職業じゃないわけですよ。
なんでみんなそういう発想になるんでしょう。
「いや、絵を描くわけじゃないですよ？」
という応答もあまりに多い会話なので、録音しといてやろうかってくらいです。
しかし、ここでひとつの懸念が浮かび上がりました。
「もしかして、デザイナーってみんな実は絵が上手いのでは？？」
SO、武中がデザイナーと絵は関係ないだろうと思っているだけで
むしろ世間の常識としては『デザイナーは絵が上手い』なのではなかろうか。。。
気になる・・・・
これは早急に検証するしかないっ！！！！！！
ということで今回の企画は
です。
それでは今回の検証におつきあいいただくメンバーをご紹介いたしましょう。
三橋大先生。
生粋のいじられ肌、すぐに気を抜いて怒られるおっとりボーイ。
落書きが趣味だったと豪語する彼のペンは何を描き出すか。
南女史。
自分の好きなところは？という問いに
「食べ物を残さないところ」
という仏の道っぽい答えを返してくるトリッキーガールの手腕やいかに。
言わずと知れた弊社代表。
「ラフをしっかり書け」が口癖のこの男。
いかほどのレベルでイラストを紡ぎ出すのか。
ミス陳。
自己紹介ブログでうっすら披露されたイラスト技術。
果たしてその真価はいかに。
ドクター雁金。
撮影時にいつも「ギリギリアウトの顔」と揶揄される彼。
イラストの能力は「余裕でセーフ」を期待したい。
以上の５名で検証してみたいと思います。
それでは検証のために
同じお題でそれぞれイラスト描いていただきます。
お題はこちら
です。
こちらのお題を元に下記のルールで検証を行います。
●ひとつ、制限時間は15分
●ひとつ、使用するペンは自由だが１種類のみ
●ひとつ、何かを見ながら描いてはいけない
●ひとつ、下書きや描き直しは禁止
●ひとつ、直前までお題は発表しない
時間をバカみたいにかければ誰だってまともなイラストは描けてしまいますから。
これぐらいのしばりがあったほうがスピードや、感性も見えるので検証にはよいでしょう。
ちなみに
このルールで私が描いた桃太郎はこちら
こちらをおよその判定基準として、検証結果を
100点を満点とした採点で導きたいと思います。
それではイラストレーションタイムスタートぉぉおおお！！
はい、終了ーーーー。
それでは検証結果の発表です。
え、うま。
見事。しょっぱなからのハイクオリティ。
鬼との一戦がこれからはじまる緊張感がよく表現されています！
「みんな、さがれ」という声が聞こえてきそうなほどです。
ただこの桃太郎は気づいていません。
自分が連れてきたのは
犬・猿・アフラッ◯だということに。
採点：90点
批評：お仕事を請けてもよいで賞
いや、スペースの使い方！ほんで武器農具！
あきらかに描き始めのサイズをしくじったのがよくわかる作品。
持て余したスペースには桃を散りばめることで、なんとか桃太郎というキャラクター性を伝えようとしています。
そして首元をよくみると着物の合わせが
上にいったり下にいったりかなり乱れています。
急いで家を飛び出してきた様子が伺えますね。
しかし、不思議です。
桃太郎はきびだんごをひとつあげることでお供を「仲間」にしたはずですが
このメンバーはすでにみな「マイきびだんご」の袋を携えています。
この状況から察するに、どうやらこのメンバーは
「きびだんご同好会」から選ばれた精鋭たちであることが予想できます。
史実とは異なる大変興味深い見解ですね。
採点：45点
批評：まず計画を立ててから動きま賞
「えいえいおー」全員ガン無視！！
なんと悲しいことでしょう。
これから鬼退治へ向かうために桃太郎は精一杯、みんなを鼓舞しようとしています。
勢いよくつきあげた拳が腕から外れて宙に浮くほどの鼓舞です。
にも関わらず、まわりのメンバーはみな無視状態。
犬はクスリをやっているのか目はうつろ、
キジは桃太郎を横目に飛び去り、
猿にいたっては芋か何かを地面から引きずり出すのに夢中ではありませんか。
所詮は畜生を食べものでつったにすぎないのでしょうか。
現実味がありすぎて悲しいですね。
そしてハッキリと自分の旅している目的を
旗に書き込んでいるのも注目です。
この状態で鬼ヶ島に突入すると、おそらく上陸前に返り討ちでしょう。
採点：55点
批評：もっと下手だと思っていたので逆の意味で残念でした空気をよんでほしかったで賞
いや、タッチ！24歳の女の子が描く絵かこれ！
検証前に
「桃太郎？なんですか？それ」
『ほら、あれやん、鬼退治する日本の昔話！刀持って、キジとかを仲間にしてさ！わかる？』
「あー、、、、ダイジョウブデス」
という会話がありましたが、どうやら
・武士の子ども
・刀持ってるくらいやから鎧もきてるやろ
・キジ？なんか鳥連れてるってこと？そんなんで鬼倒せないだろ！変なの！！ww
という情報のみでイラストを構築した模様。
ゆえに犬、猿は今回パーティーから除外されています。
しかし「鬼を殺す」くらいだから
すごいやつなんだろうという解釈もよく伝わってきます。
なぜなら、この桃太郎あきらかに目がもうイッちゃってますから。
採点：85点
批評：ポテンシャルはめちゃくちゃ感じるで賞
なんかもう狂気がすごい。
ハッキリと書き込まれた「桃太郎」の文字
まずは「イラストで伝える」という
今回の趣旨を無視してぶっこんできたその姿勢を讃えたい。
桃太郎と思われる人物は頰になぞの銃撃痕が見受けられます。
このような大怪我にもかかわらず、本人は前をまっすぐ見据えて微動だにしない。
このことから推測されるのは「これは本当の顔ではなく、面をつけている」ということ。
実写版「忍者はっとりくん」的な感じでしょうか。
怖ぇわ。
狂気ですね。
そしてボロ雑巾のような奇怪な生物もつれていますね。
こちらも怖ぇですね。
採点：２点
批評：気持ち悪いです絵が。
やっぱデザイナーと絵の上手さは関係ない。
あくまで弊社内での検証でしたが、やはりデザイナーだから絵が上手いというのは先入観だということが証明されました。
ただ、15分という制限時間や
何も見てはいけないというルールがあったので
その中で描いたにしては、みなそれなりに描けたのかもとも思います。
※雁金氏のは除く
しかし昨今は「ヘタウマ」というジャンルが確立されているのも事実。
単純な絵の上手さが、イラストへのニーズを満たすかどうかは
これまた別問題なんですね。
弊社としては
「ただうまい」よりもそういった「必要とされる」イラストを心がけていきたいものです。
ということで
イラストレーションのお仕事もお待ちしております。
今後ともよろしくお願いいたします。
チーフデザイナー